シミとは

シミは、薄い茶色や濃い茶色などの色素斑を指します。紫外線を浴び続けることで肌がダメージを受けると皮膚細胞の再生能力が低下し、メラニンを外に排泄する力が弱くなってしまうことが原因とされています。種類は20種類以上あるといわれ、種類により治療法が異なります。一般的に、放置しておいても深刻な状態になることはありません。しかし、シミは外見的にお悩みとなり、シミを気にするあまりストレスがかかってしまうことがあります。当院では、シミの種類に合った治療やアフターケアをご提案させていただきます。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

シミの原因について

紫外線による影響

メラニンを生成するメラノサイトが刺激されるため、メラニンが増加します。本来、メラニンはマクロファージのエサとなり、代謝により体の外側にメラニンが出ていきますが、皮膚異常や加齢に伴い、色素が沈着しやすくなります。

ストレスによる影響

脳下垂体の指令により、メラニンが増加し、シミの原因となります。メラニンが増加する原因としては、疲労蓄積や睡眠不足、ストレス過多が考えられています。

生活習慣による影響

不規則な生活習慣は、免疫力の低下につながり、メラニンを増加させる要因となります。さらに、代謝が悪くなることで、シミを発生させやすくします。普段から栄養バランスの良い食事を摂り、運動習慣を心がけるようにしましょう。また、カフェインやアルコールの過剰摂取を控えましょう。

ホルモンバランスによる影響

左右の頬に生じる薄い茶色のシミは、肝斑の可能性があります。肝斑は、黄体ホルモンの異常によって発生するといわれ、簡単に消えることはありません。体調不良やダイエット、ストレスを受けると、黄体ホルモンのバランスが崩れやすくなります。ストレスをためこまず、無理をしないように心がけましょう。

シミの種類

老人性色素斑とは

シミの中でよくみられるタイプです。薄い茶色や黒ずんだ茶色の斑を指します。紫外線による影響で老人性色素斑が生成されやすくなります。顔面や腕、手の甲に出現しやすいとされています。数cmまで拡大することがあります。

肝斑とは

左右対称に出現するくすみを指します。目周辺やおでこ、頬、鼻の下、口周辺に生じやすいです。女性に多く、30代以降から中高年に発生しやすいと報告されています。また、肝斑は、女性ホルモンに影響するとされ、更年期の方や妊娠されている方、ピルを使われている方が発生しやすいといわれています。

雀卵斑(そばかす)とは

頬や鼻周辺、肩、背中に出現し、薄い茶色の斑が点状にたくさん生じていることが特徴です。過剰にメラニンがつくられて、色素沈着することで発生するといわれています。生まれつき髪色が明るい、あるいは肌が白い方は、雀卵斑が出現しやすくなります。遺伝的要因との関わりが報告されています。

後天性真皮メラノサートーシス(ADM)とは

両頬に数mmほどのくすんだ色の色素斑が左右対称に見られます。鼻の穴付近にも色素斑が見られることがあり、それが診断の決め手となることもあります。これは左右対称ではなく片側性に見られることが多いです。
額の外側にも症状が見られることがあり、その場合は、斑点というよりべたっとした見た目のことが多いです。
原因としては遺伝的な要因が指摘されていますが、はっきりしたことはわかっていません。女性ホルモンや紫外線、慢性的な摩擦や化粧品による刺激や炎症により、ADMが発症すると考えらえています。
女性の方が男性よりも10倍ほど発症しやすく、10代後半から30歳代にかけて発症し、20歳代に発症のピークがあります。

炎症性色素沈着とは

皮膚の炎症やニキビ、湿疹、ヤケドなどが治った後の茶色い傷跡のことを色素沈着といいます。色素沈着の原因は、炎症が起きた際に過剰にメラニンが生成されて、体内にたまってしまうからです。肌は、1年かけて入れ替わるため、色素沈着は徐々に目立ちにくくなることが多いです。ただし、紫外線や摩擦によりダメージを受けやすく、色素沈着が残るケースもあります。また、体のほうが顔面よりも色素沈着が消えにくいといわれています。

脂漏性角化症とは

薄い茶色から黒ずんだ茶色の良性腫瘍で、老人性いぼといわれることもあります。体や顔面に生じやすいことが特徴です。また、脂漏性角化症は、皮膚から盛り上がっていることも特徴です。治療は、液体窒素による凍結療法（保険適応）や炭酸ガスレーザーなどを行います。

色素性母斑(ほくろ)とは

ほくろは色素細胞に似た母斑細胞という細胞が皮膚で増殖した状態で、大部分は後天性です。生まれたときには存在せず、3−４歳から生じて次第に増加します。
小さなものは原則として悪性化することは考えにくいので、美容的な理由で切除をご希望される場合には、診察の上治療が可能かどうかを判断します。
直径が6mmを超える大きいものや、拡大傾向のあるものは悪性化のリスクもあるとされており、切除を勧める場合もあります。
また、悪性の皮膚腫瘍にほくろと似たものがあるので、それを見分けることが必要です。

当院では治療結果によりご満足いただくため、肌状態を3種の写真で「見える化」をおこなっております。
タブレットで患部の写真を医師と一緒に確認しながら診察を行います。
現状の肌状態と潜在的なシミや肌トラブルがわかるため、どのようなお治療が必要なのかご理解をいただいた上で施術へ移ります。
その後の経過も撮影を行ないご確認いただけるので、満足度の高いお治療を受けていただけます。